Googleで自分の本名を調べたら自分しかヒットしない恐怖
私の名字は全国でも1200人程度しかいない。
だからか、私は同じ名字の人に出会ったことがない。でも、アニメや漫画では時々登場する名字で、珍しい漢字でもないからか特別名字についてとやかく言われたことはない。たまに「カッコいい名字だね」と褒められるくらいだ。
名前も少し珍しくて、同じ名前の人は一度しか見かけたことがない。キラキラネームではないけれど、漢字が多く、初対面で名前を聞かれたときはいつも驚かれる。一度見かけたのは地元のニュース番組で登場した赤ちゃんだけだし、多分珍しい方なのだろうなとは思っている。
こんな本名なので、Googleで検索したら私しかヒットしない。
昔は怖くもなんともなかった。本名でSNSなんてするつもりはなかったから。今でもフェイスブックなんかは登録していない。
三年前ほど前に、突然知り合いに聞かれたことがあった。
「詩とか書くんだね」
その知り合いに話したことはなかったから、私はびっくりしてなぜ知っているのか聞いたら「本名ググったらでてきたよ」と言われた。
詩の賞といっても中一の時に応募したもので、二次落ちだったし、どんなものを書いたのかさえ忘れてしまっていた。そんな私ですら忘れかけていた過去を容易に掘り起こすことができるのだ。
ああ、恐ろしい。悪いことなんてできやしない。
斉藤や鈴木、田中とかそんな平凡な名前なら堂々とフェイスブックを楽しめていただろうし、一次通過したこと程度のことを誰かに知られることもないだろうに。
だから私は平凡な名字の男性と結婚すると決めている。
そもそも珍しい名字の異性と知り合う機会もないので、わざわざ平凡な名字を選ばなくても良いだろうが。
でも一度だけ自分と同じ名字の人と会ってみたいという願望はある。1200人程度存在するわけだし一生に一度くらいは出会えるだろうと信じているが。