「老害になりたくない！」と喚きながら老害になっていく哀れな若者たち

　誰しも歳は取りたくありません。そりゃあいつまでも若いままでいたいものです。しかし人は歳を取りますし昔を懐かしく思います。当たり前のことです。

　ネットに入り浸っている若者は老人を嫌います。世の中には意地の悪い老人や若者を叩きたがるメディアで溢れていて、それらに晒されている若者が老人を自己防衛的に嫌うのは当然のことのように思います。

　今日では人生八十年と言われていますが、人の身体は三十も過ぎたら衰え始めます。新しいことに触れようとも思えなくなりますし既存の価値観を疑う体力もなくなってしまい、日々の生活に追われだし考える意欲もなくなってしまう。ある研究では論理的思考や思考速度は二十七から衰えるという結果があります。身体は健康でも思考はあっという間に老害化してしまうのです。

　そんな若者は「老害は馬鹿だからすぐ騙される」と言います、同じ口で「ネトウヨは低学歴」などと偏見丸出しに語ります。そんな人に「それは偏見じゃないか」などと言い聞かせたところで無駄なのです。無視するだけならまだましで「そんなことを言うお前はおかしい！」と騒ぐ人は目も当てられません。客観視できないことは不幸です。

「偉そうに語るお前は人のことを言えるのか」と言われてしまいそうですが、私だって客観視できているか自信がありません。だいたい客観視できなくとも冷静でいるように心掛けることは可能ですし、その心掛けがブレーキとなっているはずです。思考以外でもそうです、イライラしているからって電車で怒鳴りつけたりファミレスの店員を厳しく叱咤したりしないでしょう。ブレーキが踏めなくなってしまったら老化のはじまりです、みなさん気を付けましょうね。老害化してしまったら自分では気が付けないものですから…。